鉄路の交響詩 ~第2章~

Eisenbahnsinfonie

萌ゆる大地を越えて Nebelhorn


2016.8.4 ドイツ鉄道970号線 ギュンツァハ~ビーセンホーフェン IC2084特急ネーベルホルン
IC2084 Nebelhorn von Oberstdorf nach Augsburg Hbf. D-LOK: 218 343 auf KBS970 bei Ruderatshofen (zwischen Günzach und Biessenhofen ) am 04.08.2016.

 北へ向かう長い旅の序章。

 澄み渡る青空と緑萌える草原が造り出す壮大なオーケストラ。

 颯爽と赤い咆哮を響かせ協奏曲を奏でていく。


 ♪ いきものがかり 『風が吹いている MUSIC VIDEO (Short ver.)』

(つづいて急ぎ足でこの地へ東進。前日のノイシュヴァンシュタイン城観光の帰り道に下見して探し当てていたのでよかったですが、いきなりココへ直行ならまずわからなかった場所です。クルマを近くに止めて雑草の生えた遊歩道を線路方向に向かっていくと小高い丘のようなものが。よく見ると線路を跨ぐ歩道橋の計画が途中で中止になったのか橋台だけが残っていて撮り鉄には恰好のお立ち台となっていました。もちろん他同業ゼロ、DD54の元祖ともいうべき218形DLに牽引された特急列車を牧歌的な風景をバックに快晴の下で収めることができて感無量です。最近の情報ですが、この218形も車齢40年近く、徐々にその主役を気動車や新型DLとなる245形に譲りつつあることがわかってきました。次回の渡独の見込みは全くたっていませんが、もし願いが叶うならこの迫力ある箱ガマDLにはぜひとも再会したいものです。)

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  1. 2017/04/11(火) 21:07:39|
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信仰の地を越えて ALEX


2016.8.4 ドイツ鉄道970号線  ビーセンホーフェン ~ギュンツァハ ALX84134(ミュンヘン発オーバーストドルフf行き快速ALEX)
ALX84134 von München Hbf. nach Oberstdorf. D-LOK: 223 061 auf KBS970 bei Göwangs (zwischen Biessenhofen und Günzach) am 04.08.2016.

 キリスト教の信仰深いドイツ アルゴイの地。

 牧草地帯を見下ろす丘に小さな教会が佇む。

 その傍らの鉄路を颯爽と翔けていく。


(つづいて少し離れたこの場所へ。この後のスケジュールの制約とこの列車の光線状態が良くないことからついで撮りでお手軽に済ませることに。遠くに見えるのは、旅行3日目にパイプオルガンとバイオリンの演奏を聴いた会場であるアルバン教会St. Alban。ドイツではどこの街でも教会がシンボル的存在でそれを絡めた鉄道写真も可能ですが、ここまで教会オンリーの背景で撮れるのはなかなか希少です。演奏会とともにいい思い出の一枚となりました。)


日本の国鉄が分割民営化されて30年を迎えました。
最近、撮影地でよく「貨物しか撮るものがなくなった」と嘆きの声を耳にします。鉄道発祥時からの方式である機関車牽引列車は電車や気動車に比べて主題が明確で迫力も魅力もある存在ですが、もはや日本では貨物列車にしか見られなくなりました。
国鉄時代には当然のように走っていた長距離列車の消滅、夜行列車も1往復を残すのみ、ヨーロッパ旅行しても十分お釣りがくるくらいの高額で庶民の感覚とはかけ離れた豪華ツアー列車の運転開始、地方ローカル線の廃線、重厚な国鉄型車両とは対照的な軽薄な車両の投入など、こと旅客部門においては全く旅情も魅力もない鉄道となってしまいました。貨物の輸送ネットワークは維持され新型機関車も重厚さを引き継いでいることだけが唯一の救いです。これは何も鉄道に限ったことではなく、日本の社会構造についても同様、24時間営業の店があふれヨーロッパではどこも休業になっている日曜日でもセール開催、過剰なサービスで休むことなく働き続ける、便利さは世界一ですが豊かさは全く実感できません。自分も日本しか知らないときはこれが当たり前と思っていましたが、20年ほど前に初めて渡独して以来、個を押し殺して全速で回り続けている日本の異常さ(これは北東アジアの国々に共通することかもしれませんが)に気づき疑問を呈してきました。労働地獄で考える隙を与えないことで政治的観念を一般人から取り去ることに成功した長期独裁政権だけが持続可能なのは皮肉なことです。全てが時代の流れという一言で片づけて納得してしまう日本人も将軍万歳と信じ込んでいる某国の国民と同じように見えて不憫でなりません。日本に限らず閉鎖的で寛容さが乏しい北東アジア地域独特の民族性なのかもしれませんが、これからの少子高齢化社会に向けて「持続可能」という言葉からとても程遠い状況です。当ブログのLINK先であるドイツ在住のフリーライター雨宮氏が自分の思いを十二分に代弁してくれているのでこの話はこれくらいにとどめておきます。
話は鉄道に戻りますが、民営化はともかく分割手法は完全な失政と言わざるをえません。事実、採算の取れない地方交通線はヨーロッパで採用されている上下分離方式に回帰する方向で議論されています。
ドイツにおいても昨年12月のダイヤ改正で夜行列車全廃の方針が決定されましたが、オーストリア鉄道が夜行列車の経営権を新たに取得する手法で運行が継続されています。廃止を打ち出した事業に対して別の事業者が意欲的に参画する、これこそ真の民営化であり自由化ではないでしょうか。
震災の直後掲げられた「つなげよう日本」は名ばかりのフレーズ、地域分割のJRが旧国鉄路線の経営を独占する日本の現状では分断されたネットワークは再び戻ることはありません。
今回のドイツ旅行、航空券の手配は前年の9月初め、最後のブルトレ北斗星が終焉したのが契機でした。魅力ある旅客列車が消滅し普段は静かになった線路際もひとたびネタ車と呼ばれるイベント系の客車列車が運行されると警察も出動するほどに撮影者が集中する大激パ、もはや趣味というよりストレスの元凶と化す現状にかねてから嫌気がさしていました。もはや日本の鉄道は「昔はよかった」と過去を懐かしみ振り返ることしかできない状況、たまに過去を顧みるのも大切ですが、いつも回顧ばかりでは老化が進んでしまいます(苦笑)。悲しいかな日本の鉄道趣味は自分にとっては「持続可能」な分野ではなくなってきました。
これもポジティブに捉えて、JRの旅客部門に対する関心の消失が、奇しくも以前傾倒していたドイツへの思いを復活させ、かねてからの夢であったドイツでの鉄道撮影の実現への契機となったことには30周年に寄せて感謝の意を示したいと思います。

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  1. 2017/04/09(日) 19:56:58|
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深緑の森を越えて ALEX


2016.8.4 ドイツ鉄道970号線 ギュンツァハ~ビーセンホーフェン ALX84135(オーバーストドルフ発ミュンヘン行き快速ALEX)
ALX84135 von Oberstdorf nach München Hbf. D-LOK: 223 062 auf KBS970 bei Unterthingau (zwischen Günzach und Biessenhofen ) am 04.08.2016.

 バイエルンの夏。

 萌ゆる草原の向こうに緑深い森が広がる。

 澄み渡る青空とのシンフォニーが旅の前途を祝福する。

 
♪ 茉奈佳奈(まなかな) - いのちの歌

(つづいてクルマで15分ほどのこの地へ。ここも分かりにくいところにありますが何とか無事到着。それまでの牧草地帯が途切れて広大な森林地帯が出現する境界付近で人の気配は全くありません。木々が見事なくらい高く成長していて圧巻です。ほどなくしてお目当ての客車列車Alex が通過、カマの次位が旧ドイツ国鉄特急色ともいうべきラインゴールド色の客車でいいアクセントとなりカマの存在感を引き立ててくれました。しかも223形ディーゼル機関車でもこの62号機は3日前にリンダウからの帰路で乗車したALEXの牽引機だっただけに大変記念になる思い出深い一枚となりました。)

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  1. 2017/03/30(木) 19:15:00|
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美しき青き朝を越えて ALEX


2016.8.4 ドイツ鉄道970号線 ギュンツァハ~ケムプテン ALX84132(ミュンヘン発オーバーストドルフ行き快速ALEX)
ALX84132 von München Hbf nach Oberstdorf. D-LOK: 223 065 auf KBS970 bei Ellenberg (zwischen Günzach und Kempten(Allgäu) ) am 04.08.2016.

 ドイツ アルゴイ地方の朝。

 澄み渡る青空と緑一面の大地が奏でるシンフォニー。
 
 バイエルンアルプスへと向かう旅のフィナーレを祝福する。


 ♪ Richard Wagner "Overture " Die Meistersinger von Nürnberg

(10日間の行程の7日目の朝を迎えました。前日は疲れもあってまだ陽が落ちないうちに寝落ちしてしまいましたが、おかげですっかり回復。メジャーな名所は巡回済で天気も相当良さそうということで今日は撮り鉄を主体に行動することに。朝食を済ませてから直ぐ近くのこの地へ。昨日は筋雲の青空でしたが今日は澄み渡る青空が広がっていました。青空と緑萌える牧草地帯に点在する家々とが見事にコントラストを造り出す中を颯爽とバイエルンの旗色を纏った客車列車が翔けていく姿は格別で清々しい朝の空気を満喫することができました。)

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  1. 2017/03/26(日) 10:10:11|
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草原の小さな家 Nebelhorn


2016.8.3 ドイツ鉄道970号線 ギュンツァハ~ケムプテン IC2085特急ネーベルホルン
IC2085 Nebelhorn von Augsburg Hbf nach Oberstdorf. D-LOK: 218 464-6 auf KBS970 bei Ellenberg (zwischen Günzach und Kempten(Allgäu) ) am 03.08.2016.

 草原に佇む小さな家。

 牧草地帯に生える新緑の木立。

 長い旅の終わりを緑萌える風景が祝福する。

(宿で昼食昼寝をした後、付近を散策。クルマでしょっちゅう行き来していたこの場所、ひょっとしたらいい構図で撮れるかもとアングルをいろいろ試すことに。そこで見つけたのがこの構図、右側に写っているのは自分たちの泊まっている宿Ferienhof Schön、ココから見て2階左半分がその部屋です。(^_^;)まさか泊まっている宿を絡めてまっとうな編成撮りができるなんて予想だに出来ませんでした。定刻なら側面が厳しいこの列車も30分ほどの遅延で良好な光線状態になりとてもいい記念撮影となりました。)

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  1. 2017/03/23(木) 20:02:37|
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プロフィール

Nachtzug

Author:Nachtzug
四季を駆ける鉄道の姿を紹介しています。
Nachtzug(ナハトツーク)
=ドイツ語で「夜行列車」
機材:PENTAX K-5Ⅱ


受賞・掲載歴

鉄道ダイヤ情報フォトコンテスト 銅賞受賞

岩佐美咲「無人駅」大ヒット御礼フォトコンテスト入賞

2009/2010/2013/2015/2017年貨物時刻表フォトギャラリー掲載

2014年貨物時刻表カレンダー掲載



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